日本の伝統文化は「過去の遺産」のような立ち位置であり、シニア世代の旅行者が価値を見出す一方で、若い世代は現代的なものやデジタルなものの方を好むというのが長い間の一般的な考えでした。
しかし、関西国際空港(KIX)での最新データは、それとは異なる傾向を示しています。Z世代は、彼らの親世代よりも高い割合で日本の伝統文化を積極的に受け入れているのです。
これは受動的な関心ではありません。Z世代の旅行者は、伝統工芸、史跡、地域の慣習などを旅の計画のメインテーマとして意欲的に探し求めています。彼らにとって伝統文化とは、遠くから眺めるものではなく、日本を訪れて見つけたい「本物」の体験の要素なのです。
観光地やブランドにとって、これは「Z世代=ポップカルチャー」というマーケティングのナラティブ(枠組み)を打破するきっかけとなり得ます。若い旅行者はアニメやネオンだけを求めているのではありません。彼らこそが、日本の伝統的なアイデンティティの新たな担い手なのです。
皆さんはこの事実についてどう感じますか。私たちは、若い旅行者たちの伝統文化への関心を、過小評価してはいないでしょうか。
本記事は、2025年9月に関西国際空港にて実施した「訪日観光客調査:日本におけるAIへのニーズと期待」(有効回答数:訪日外国人273名、実施:株式会社アーティーズ)の結果に基づいています。
