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2026.03.27

ショッピングは本当に「女性主導」の旅行行動なのか?

一般的に、旅行中のショッピングといえば女性旅行者を連想することが多いのではないでしょうか。

世界的に見ても、観光におけるショッピングの56.2%を女性が占めており、「買い物は女性の旅行行動における主要な原動力である」という認識を裏付けています。*1

しかし、日本における私たちの調査データは、それとは全く異なる数値を示しました。 日本への旅行の主な目的として「ショッピング」を挙げた訪問者のうち、なんと87.5%が男性だったのです。

これは、旅行中のショッピングに関する世界的な認識とは極めて対照的です。では、なぜこのような「逆転現象」が起きているのでしょうか?

その鍵は、日本が誇る「ショッピングの種類の豊富さ」にあると考えられます。日本におけるショッピングの魅力は、単なるファッションやライフスタイル雑貨に留まらず、以下のような分野にまで及んでいます:

  • 家電・最新テクノロジー製品
  • コレクターズアイテム・趣味関連のグッズ
  • 専門性の高いニッチな小売カテゴリー

これらは、旅行者が事前にリサーチを行い、特定のアイテムを狙って購入する「目的意識の高い(ハイインテントな)」購買行動である場合がほとんどです。

こういった理由から、ショッピングは「ついでに楽しむレジャー」ではなく、明確な「ミッション」へと変わります。これこそが、日本におけるショッピング目的の旅行者層が、世界の標準的なプロファイルと大きく異なる理由かもしれません。

この結果は「観光におけるショッピング」が決して一様で普遍的な行動ではなく、製品カテゴリー、文化的ポジショニング、そして旅行者の意図によって多様に変化することを示唆しています。

皆さんの意見もぜひお聞かせください: この調査結果は、皆さんの実感と一致しますか?

こうした違いを理解することは、ブランドや自治体が、実際に訪れているターゲット層に合わせてリテール戦略を最適化する大きな助けとなります。もしこのインサイトが皆様のビジネスに響くものであれば、ぜひお気軽にご連絡ください。情報交換の機会を持てることを楽しみにしています。

本記事は、2025年9月に関西国際空港にて実施された「訪日観光客調査:日本におけるAIへのニーズと期待」(有効回答数:訪日外国人273名、実施:株式会社アーティーズ)の結果に基づいています

*1 出典: Market.us, Shopping Tourism Market Report
https://market.us/report/shopping-tourism-market/